ABOUT吉祥寺コレクションとは
CONCEPTコンセプト
WHAT IS KICHICOLLE吉祥寺のいいもの、いいこと、いいひとが集う、年に一度のイベントです。
吉祥寺は昔から、このまちならではのモノやコト、体験が多く存在してきました。
そして、それらを発信する情熱的な人々がたくさんいました。
このまちの魅力を、もっと多くの人に知ってほしい。
そして、吉祥寺がより豊かで笑顔あふれるまちになっていってほしい。
そんな願いから、「吉祥寺コレクション(吉コレ)」は始まりました。
吉祥寺のさまざまな魅力と出会え、体験できるイベントとして。
このまちならではのモノ、コト、体験をあなた自身でコレクション!
「吉コレ」はそんな意味をもった場そのものなのです。
会場には、 吉祥寺に拠点をもつお店や企業、団体などが出店しています。
大人から子どもまで、誰もが ワクワクドキドキできる空間です。
ぜひ皆さまお誘い合わせのうえ、 吉祥寺のいいもの、いいこと、いいひとの
「いい」をいっぱいにした、 「吉祥寺コレクション」を存分にお楽しみください。
「吉コレ」と「萬吉祥(よろずきっしょう)」「吉コレ」は、いい兆しを、 みんなに届けたい
「吉祥寺コレクション(吉コレ)」は、スタート以来、「萬吉祥」を大事にするということを、
下敷きにして開催されています。それは、「このまちに関わる人すべて(萬)に、
吉祥(いい兆し)が訪れる」ということです。「吉コレ」は、その開催のすべてで、
ご来場者の方、関わるすべての方に、吉祥(いい兆し)を届けようという
イベントであり、そして場であり、時間です。
ぜひ、ご家族、ご友人とともに「吉コレ」にいらしていただき、
さまざまな新たな出会いをたのしみ、萬(よろず)、いい兆しを交わし合ってください。
「吉祥寺コレクション(吉コレ)」は、スタート以来、「萬吉祥」を大事にするということを、
下敷きにして開催されています。それは、「このまちに関わる人すべて(萬)に、
吉祥(いい兆し)が訪れる」ということです。「吉コレ」は、その開催のすべてで、
ご来場者の方、関わるすべての方に、吉祥(いい兆し)を届けようという
イベントであり、そして場であり、時間です。
ぜひ、ご家族、ご友人とともに「吉コレ」にいらしていただき、
さまざまな新たな出会いをたのしみ、萬(よろず)、いい兆しを交わし合ってください。
「いい」ものって、みんな「いい兆し」を持っているんだよ。
萬(よろず)に吉祥(いい兆し)ありの吉祥寺。
吉祥寺に点在するたくさんのいいもの、いいこと、いいひとたち、
その「いい」にはみな「いい兆し」が宿っています。
吉祥寺の「いい」もの、「いい」こと、「いい」ひと、は、「いい兆し」を秘めているのです。
ただの「いい」ではありません。振れたらあなたも明日に向かって
「いい兆し」のはじまりです。さぁ、あなたも「吉コレ」で、
ぜひたくさんの「いい」と出会ってくださいね。
萬(よろず)に吉祥(いい兆し)ありの吉祥寺。
吉祥寺に点在するたくさんのいいもの、いいこと、いいひとたち、
その「いい」にはみな「いい兆し」が宿っています。
吉祥寺の「いい」もの、「いい」こと、「いい」ひと、は、「いい兆し」を秘めているのです。
ただの「いい」ではありません。振れたらあなたも明日に向かって
「いい兆し」のはじまりです。さぁ、あなたも「吉コレ」で、
ぜひたくさんの「いい」と出会ってくださいね。
「吉コレ」の役割は。「吉コレ」で、新たな出会いと体験を
みんなの新しい出会いや体験が増えていくところを作りたい。
街のみんなが出会うことで新たな仲間が増えていけば、
きっと吉祥寺の街にさらに新たなことが生まれるはず。
子供も大人も夢中になって、楽しみあって、
気づいたらなにかとつながっている、
「吉コレ」は、そんな出会いと体験を作り続けたいと思っています。
みんなの新しい出会いや体験が増えていくところを作りたい。
街のみんなが出会うことで新たな仲間が増えていけば、
きっと吉祥寺の街にさらに新たなことが生まれるはず。
子供も大人も夢中になって、楽しみあって、
気づいたらなにかとつながっている、
「吉コレ」は、そんな出会いと体験を作り続けたいと思っています。
MESSAGE実行委員長の想い
野口亮司RYOJI NOGUCHI
子どもの頃の砂場遊び。こっちで山を作っていると、あっちで作っていた川が、いつしかつながって、
気づくと一緒になって楽しんでいた、なんて経験ありませんか?
僕は「吉祥寺コレクション」が、まさにそんな砂場遊びのような場になってくれたらいいなぁと思っています。
吉祥寺ならではの商品やサービスを媒介に、出店者と来場者、あるいは出店者同士、来場者同士が、
気軽に、自由に楽しみあう。そこで新しい仲間や体験を得ることで、
さらなる新しいモノゴトが生まれ、それが次の吉祥寺の魅力として育っていく。
「吉祥寺コレクション」が、そんないい循環を生み出せる場になってくれればと思っています。
そして少しでもそこに向かうお手伝いができるのであればうれしく思います。
具体的には、「吉祥寺コレクション」をきっかけに産まれる商店街のコラボレーションがあっていいですし、
「吉祥寺コレクション」をきかっけに新たな体験イベントが産まれたらいいでしょう。
また、「吉祥寺コレクション」をきっかけに産まれる企業があったっていいと思っています。
「吉祥寺コレクション」が、あらゆる「いい兆し」の機会創出にお役に立てるよう力を入れていきたいと思っています。
HISTORY年表
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吉コレの原型はランジェリーファッションショー!?
吉祥寺コレクション(以下、吉コレ)のルーツを正確に紐解こうとすると、第1回の開催から20年以上さかのぼらなければいけません。キーパーソンとなるのは、吉コレの第1~3回で実行委員長を務めた勝俣淳子さん。吉祥寺サンロード商店街の一角でランジェリーブティックを営む彼女のもとに突然「吉祥寺のハロウィンイベントのパーティー会場でファッションショーをやってくれませんか?」とのお誘いがありました。声をかけたのは、当時の武蔵野商工会議所の春山専務理事。迷う間もなく「何か新しいことをして街を盛り上げたい」という気概を持つ方々に混ざり動き回ります。
頼まれると断れない性格の勝俣さん。
当時のことを聞くと「こういうことは昔から全部『責任感』だけでやってきましたから」と笑います。勝俣さんはもちろん自社スタッフやまわりの人も、ファッションショーを開催した経験などありませんでした。できることといえば、衣装のランジェリーを自前で用意する程度。モデルの手配、音響や照明、舞台の用意や当日のスタッフの仕事内容など、すべて手探りで進めます。関係者と何度も打ち合わせを重ね、なんとかイベントは成功。
吉祥寺の街中を仮装して歩くというイベントは当は当時としては珍しく、想像以上の盛り上がりを見せました。数年後には商工会議所の異業種交流プラザ主催のランジェリーショーを含むイベントを、ライブハウスやホテルの宴会場などで、4年連続で開催する運びとなったのです。その後も吉祥寺活性化協議会主催のストリートファッションショーを当時の伊勢丹と近鉄百貨店までを歩いて開催。「ファッションショー」と「街中」というその後の鍵を勝俣さんは手に取ることになりました。勝俣さんが経験したこれら2つのイベントが、吉コレの原型になりました。
吉祥寺コレクション(以下、吉コレ)のルーツを正確に紐解こうとすると、第1回の開催から20年以上さかのぼらなければいけません。キーパーソンとなるのは、吉コレの第1~3回で実行委員長を務めた勝俣淳子さん。吉祥寺サンロード商店街の一角でランジェリーブティックを営む彼女のもとに突然「吉祥寺のハロウィンイベントのパーティー会場でファッションショーをやってくれませんか?」とのお誘いがありました。声をかけたのは、当時の武蔵野商工会議所の春山専務理事。迷う間もなく「何か新しいことをして街を盛り上げたい」という気概を持つ方々に混ざり動き回ります。頼まれると断れない性格の勝俣さん。
当時のことを聞くと「こういうことは昔から全部『責任感』だけでやってきましたから」と笑います。勝俣さんはもちろん自社スタッフやまわりの人も、ファッションショーを開催した経験などありませんでした。できることといえば、衣装のランジェリーを自前で用意する程度。モデルの手配、音響や照明、舞台の用意や当日のスタッフの仕事内容など、すべて手探りで進めます。関係者と何度も打ち合わせを重ね、なんとかイベントは成功。吉祥寺の街中を仮装して歩くというイベントは当時としては珍しく、想像以上の盛り上がりを見せました。数年後には商工会議所の異業種交流プラザ主催のランジェリーショーを含むイベントを、ライブハウスやホテルの宴会場などで、4年連続で開催する運びとなったのです。その後も吉祥寺活性化協議会主催のストリートファッションショーを当時の伊勢丹と近鉄百貨店までを歩いて開催。「ファッションショー」と「街中」というその後の鍵を勝俣さんは手に取ることになりました。勝俣さんが経験したこれら2つのイベントが、吉コレの原型になりました。
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この年、誰もが「兆し」を求めていた。
吉コレの意義や開催のテーマとして、実行委員会のメンバー内で脈々と受け継がれてきた言葉があります。それが「萬吉祥(よろずきっしょう)」吉祥とは、仏教をルーツとした言葉で「素晴らしい兆し」のことです。萬は「すべて」や「たくさんの」と言う意味があります。平たく言えば「いい兆しをみ
んなに」のような言葉であり、吉祥寺ならではの表現になっています。
勝俣さんが長年委員として携わる武蔵野商工会議所異業種交流プラザ゙。2012年で25周年を迎えるにあたり、未来に向けたメッセージを掲げることになりました。勝俣さんをはじめとしたメンバーが意見を出し合い、最終的に決定したのが前述の言葉だったのです。東日本大震災の翌年ということもあり、明るい未来を感じる言葉だと、現在にかけても多くの人が共感をしています。
吉コレの意義や開催のテーマとして、実行委員会のメンバー内で脈々と受け継がれてきた言葉があります。それが「萬吉祥(よろずきっしょう)」吉祥とは、仏教をルーツとした言葉で「素晴らしい兆し」のことです。萬は「すべて」や「たくさんの」と言う意味があります。平たく言えば「いい兆しをみんなに」のような言葉であり、吉祥寺ならではの表現になっています。
勝俣さんが長年委員として携わる武蔵野商工会議所異業種交流プラザ゙。2012年で25周年を迎えるにあたり、未来に向けたメッセージを掲げることになりました。勝俣さんをはじめとしたメンバーが意見を出し合い、最終的に決定したのが前述の言葉だったのです。東日本大震災の翌年ということもあり、明るい未来を感じる言葉だと、現在にかけても多くの人が共感をしています。
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笑顔の写真が、2,000枚。
吉コレが開催される直接のきっかけとなったのは、実は同じく吉祥寺のイベント「吉祥寺音楽祭」でした。駅前に舞台を設置して開催されるこのイベント。「ただ音楽祭のためだけに設置するのはもったいない。他にも舞台を使うイベントを誰かやってくれないか」と、音楽祭を主催する吉祥寺活性化協議会から、武蔵野商工会議所商業部会に声がかかったのです。
そこで白羽の矢が立ったのが、勝俣さん。90年代の頃の実績を知る仲間から「ファッションショーやってください」と直でお願いがあったのだとか。そこからはトントン拍子。自動的とも言える早さで実行委員会が立ち上がり、当たり前のように勝俣さんが実行委員長に。打診のあった2014年の冬からたった数ヶ月の準備だけで、初の吉コレを大成功に導いたのです。
第1回のことを「もちろん最初なので苦労ばかりでしたよ」と語る勝俣さん。それでも一番の思い出として「イベント当日の写真を2,000枚くらい撮ってくださった方がいらしたのですが、その方が『どの写真もみんな笑顔なんですよ』と話されていましてねえ。みんなが楽しんでくれていたことがわかって、最高にうれしかったですね」と話します。勝俣さんがまさに萬吉祥を感じた瞬間です。
第2回以降も、同じようにファッションショーは続きましたが、まったく同じことをしていたわけではなく、そこには小さな挑戦や変化がたくさん隠れていました。たとえば、第1回目は舞台からレッドカーペットを地べたまで伸ばし、そこをモデルが歩く形式でした。その見栄えをよりよくするため、第2回には舞台と同じ高さのキャットウォークを設置。90cmくらいの高さを歩くことで、より本格的なイベントへと昇華したのです。第3回にはタレントのはるな愛さんに出演していただき、過去最大の観客数を集めました。勝俣さんが吉コレの実行委員長を務めたのは3年。その意図を聞くと「そもそも3年くらいまでだと思っていたので」とのことで、そのバトンをあっさりと渡すことに。引き際が潔いのも、勝俣さんらしいスタイルです。彼女の経験とエネルギー、イマジネーションは群を抜いていました。「ゼロからイチをつくる」という難しい行為を、楽しむようにしてこなしてしまうのは、きっと吉祥寺人のDNAです。
吉コレが開催される直接のきっかけとなったのは、実は同じく吉祥寺のイベント「吉祥寺音楽祭」でした。駅前に舞台を設置して開催されるこのイベント。「ただ音楽祭のためだけに設置するのはもったいない。他にも舞台を使うイベントを誰かやってくれないか」と、音楽祭を主催する吉祥寺活性化協議会から、武蔵野商工会議所商業部会に声がかかったのです。
そこで白羽の矢が立ったのが、勝俣さん。90年代の頃の実績を知る仲間から「ファッションショーやってください」と直でお願いがあったのだとか。そこからはトントン拍子。自動的とも言える早さで実行委員会が立ち上がり、当たり前のように勝俣さんが実行委員長に。打診のあった2014年の冬からたった数ヶ月の準備だけで、初の吉コレを大成功に導いたのです。
第1回のことを「もちろん最初なので苦労ばかりでしたよ」と語る勝俣さん。それでも一番の思い出として「イベント当日の写真を2,000枚くらい撮ってくださった方がいらしたのですが、その方が『どの写真もみんな笑顔なんですよ』と話されていましてねえ。みんなが楽しんでくれていたことがわかって、最高にうれしかったですね」と話します。勝俣さんがまさに萬吉祥を感じた瞬間です。
第2回以降も、同じようにファッションショーは続きましたが、まったく同じことをしていたわけではなく、そこには小さな挑戦や変化がたくさん隠れていました。たとえば、第1回目は舞台からレッドカーペットを地べたまで伸ばし、そこをモデルが歩く形式でした。その見栄えをよりよくするため、第2回には舞台と同じ高さのキャットウォークを設置。90cmくらいの高さを歩くことで、より本格的なイベントへと昇華したのです。第3回にはタレントのはるな愛さんに出演していただき、過去最大の観客数を集めました。勝俣さんが吉コレの実行委員長を務めたのは3年。その意図を聞くと「そもそも3年くらいまでだと思っていたので」とのことで、そのバトンをあっさりと渡すことに。引き際が潔いのも、勝俣さんらしいスタイルです。彼女の経験とエネルギー、イマジネーションは群を抜いていました。「ゼロからイチをつくる」という難しい行為を、楽しむようにしてこなしてしまうのは、きっと吉祥寺人のDNAです。 -
ファッションショー&アウトドアサミット!
吉コレは第4回にて、大きくその姿を変えることになりました。これまでの駅前会場でのみの開催から、井の頭公園との2会場同時開催へと舵を切ったのです。きっかけは「アウトドア」。フランチャイズ店舗運営を家業とする、吉コレ2代目の実行委員長安藤智之さんは「副実行委員長として出店のお願いに街をまわっていた頃から、アウトドアブランドが多いことが気になっていました。古くから吉祥寺に店を構えるブランドもいくつもあるし、これを生かさない手はないと思っていたんですよね」と話します。
吉祥寺の象徴的な存在、井の頭公園。こちらもぜひ利用したいところです。聞くところによると、少し前に吉祥寺のアウトドアブランドが何店舗か集まり、井の頭公園のイベント利用を申請したことがあるそうですが、都が管轄するため規制が厳しく実現には至ることができませんでした。ところが、吉コレは商工会議所としてのイベント実績が認められ、都から開催の許可が下りました。さっそくアウトドアブランドに声をかけると「以前からこんなイベントがやりたかった」と、いくつものお店がエントリーし、2会場開催が現実のものとなったのです。
ここで大きかったのは、有名アウトドアブランド゙「パタゴニア」の参加です。「パタゴニア」東京・吉祥寺に勤務する林章弘さんは、吉コレの出店者から商工会議所の会員、さらには今では吉コレの実行委員メンバーという遍歴を持っています。「吉祥寺をアウトドアの玄関口にしたい」と常々語っている林さんの野望を叶えるためにも、吉コレはいい役割を果たしていると言えそうです。ただし、会場が2つになるということは、単純にかかる労力は2倍。安藤さんは当時を思い出し「茨の道を行っちゃった感じ。駅前だけのほうがずっとラクでしたから」と苦笑いを浮かべます。ただし、イベント自体が楽しいことは、開催側にとっても大きな支えとなっていました。当日の井の頭公園では、アウトドア用シューズの試し履きや、子どもたちの木のぼり体験など、前回まででは考えられないような企画がたくさん提供され、より多くの方が楽しめるイベントとなっていました。「初めて2会場になった第4回の打ち上げが、過去最高に盛り上がったと感じます。まぁそれだけ大変だったということですね」安藤さんのこの言葉ですが、もちろん実行委員の内輪ウケという類の話ではありません。運営側が楽しんでいる空気感は、必ず来場者に伝わります。運営側か来場者かは関係なく、誰もが楽しめるイベントが、吉コレの理想の姿なのですから。「ある紳士服のブランド゙は、新入社員が新作スーツを着てファッションショーに出ることを、社員研修の一環としていたんです。なるほど吉コレはそういうふうに使ってもらってもいいんだなと思いました」これからの吉コレの可能性を言葉にした安藤さんは、このイベントがまだまだ進化していくことを願ってやまないといった様子です。
吉コレは第4回にて、大きくその姿を変えることになりました。これまでの駅前会場でのみの開催から、井の頭公園との2会場同時開催へと舵を切ったのです。きっかけは「アウトドア」。フランチャイズ店舗運営を家業とする、吉コレ2代目の実行委員長安藤智之さんは「副実行委員長として出店のお願いに街をまわっていた頃から、アウトドアブランドが多いことが気になっていました。古くから吉祥寺に店を構えるブランドもいくつもあるし、これを生かさない手はないと思っていたんですよね」と話します。
吉祥寺の象徴的な存在、井の頭公園。こちらもぜひ利用したいところです。聞くところによると、少し前に吉祥寺のアウトドアブランドが何店舗か集まり、井の頭公園のイベント利用を申請したことがあるそうですが、都が管轄するため規制が厳しく実現には至ることができませんでした。ところが、吉コレは商工会議所としてのイベント実績が認められ、都から開催の許可が下りました。さっそくアウトドアブランドに声をかけると「以前からこんなイベントがやりたかった」と、いくつものお店がエントリーし、2会場開催が現実のものとなったのです。
ここで大きかったのは、有名アウトドアブランド゙「パタゴニア」の参加です。「パタゴニア」東京・吉祥寺に勤務する林章弘さんは、吉コレの出店者から商工会議所の会員、さらには今では吉コレの実行委員メンバーという遍歴を持っています。「吉祥寺をアウトドアの玄関口にしたい」と常々語っている林さんの野望を叶えるためにも、吉コレはいい役割を果たしていると言えそうです。
ただし、会場が2つになるということは、単純にかかる労力は2倍。安藤さんは当時を思い出し「茨の道を行っちゃった感じ。駅前だけのほうがずっとラクでしたから」と苦笑いを浮かべます。ただし、イベント自体が楽しいことは、開催側にとっても大きな支えとなっていました。当日の井の頭公園では、アウトドア用シューズの試し履きや、子どもたちの木のぼり体験など、前回まででは考えられないような企画がたくさん提供され、より多くの方が楽しめるイベントとなっていました。「初めて2会場になった第4回の打ち上げが、過去最高に盛り上がったと感じます。まぁそれだけ大変だったということですね」安藤さんのこの言葉ですが、もちろん実行委員の内輪ウケという類の話ではありません。運営側が楽しんでいる空気感は、必ず来場者に伝わります。運営側か来場者かは関係なく、誰もが楽しめるイベントが、吉コレの理想の姿なのですから。「ある紳士服のブランド゙は、新入社員が新作スーツを着てファッションショーに出ることを、社員研修の一環としていたんです。なるほど吉コレはそういうふうに使ってもらってもいいんだなと思いました」これからの吉コレの可能性を言葉にした安藤さんは、このイベントがまだまだ進化していくことを願ってやまないといった様子です。 -
流行すべきは、コロナよりエコバッグ。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、吉コレも第6回と第7回は中止せざるを得ないという決断に至りました。この間、実行委員会として何もしなかったわけではありません。活動のひとつが、「吉コレのオリジナルエコバッグの作成」です。この時期、SDGsの急激な認知拡大や、レジ袋の有料化がスタートしたことなどにより、世間の環境意識がより高まっていました。吉コレの存在をPRするためにも、エコバッグの作成は妙案にも思え
ました。ただし、安易なグッズの作成は本当に環境のためになっているのだろうか。そう考える人も少なくありません。
そんなジレンマを解決してくれたのが、実行委員の丸山博人さん。井の頭公園側で開催される吉コレに「INOKASHIRA PARK OUTDOOR SUMMIT」という副題をつけた張本人でもあります。アウトドア系のアパレルを手掛ける彼が提案したのが、エコな生地を使用したエコバッグの作成です。古着から再生した生地を作っているメーカーとつながりがあり、それなら本当に環境にいいものが作れるのではないか、とのこと。かくして“本物の”エコバッグを作ることができたのです。これは翌年開催時の「古着回収プロジェクト」につながるなど、吉コレの歴史としても小さくないトピックスとなっています。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、吉コレも第6回と第7回は中止せざるを得ないという決断に至りました。この間、実行委員会として何もしなかったわけではありません。活動のひとつが、「吉コレのオリジナルエコバッグの作成」です。この時期、SDGsの急激な認知拡大や、レジ袋の有料化がスタートしたことなどにより、世間の環境意識がより高まっていました。吉コレの存在をPRするためにも、エコバッグの作成は妙案にも思えました。ただし、安易なグッズの作成は本当に環境のためになっているのだろうか。そう考える人も少なくありません。
そんなジレンマを解決してくれたのが、実行委員の丸山博人さん。井の頭公園側で開催される吉コレに「INOKASHIRA PARK OUTDOOR SUMMIT」という副題をつけた張本人でもあります。アウトドア系のアパレルを手掛ける彼が提案したのが、エコな生地を使用したエコバッグの作成です。古着から再生した生地を作っているメーカーとつながりがあり、それなら本当に環境にいいものが作れるのではないか、とのこと。かくして“本物の”エコバッグを作ることができたのです。これは翌年開催時の「古着回収プロジェクト」につながるなど、吉コレの歴史としても小さくないトピックスとなっています。
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たくさんの「初」で、吉コレの最大値をめざす!
コロナが5類に移行する少し前のタイミング。いくつかのイベントが復活の兆しを見せていくなかで、吉コレも満を持して3年ぶりに開催されました。そしてこのタイミングで、吉コレはまた新たな顔を見せることになりました。それが、初の2日間開催です。ほかにも会場を初の井の頭公園へと集約した開催や秋開催など、まさに初モノ尽くし。その理由について、この年から実行委員長となった岩澤勝さんはアウトドア系の出店者の方々は以前から「1日ではもったいない!」と声を上げていたのです。秋であれば2日間公園を使うことができたことと、ファッションショーは公園の舞台でもできるので、思い切って決断しました。あと、2箇所で2日間だと単純に運営スタッフの体がもちませんから(笑)」と話します。
岩澤さんが心がけていたのは、会場をひとつに減らしたからには、そこでできることの最大値をめざそうということでした。第9回の吉コレでは今まで実現できなかったキッチンカーの導入も、この年が初めて。物販ができるということも公園開催の強みで、駅前開催のためこれまで物販を行えなかった出店者にもメリットをもたらしました。さらに林さんからも要望があった、抽選会(IPOS抽選会)を実施し、当日の午前中に抽選券がなくなってしまうほどの大好評となりました。
同時に、力を入れたのがWEB施策を中心とした告知です。吉コレ第10回から実行委員長を務める野口亮司さんに協力を仰いだところから始めました。野口さんはWEB制作事業を手がける会社を経営しており、まさにうってつけの人材。ホームページの活用、アーカイブ化、WEBメディアでのイベント告知、SNS強化などさまざまな方向からアプローチされました。「告知の際、インパクトのあるメインビジュアルが必要だよね」と言う話になり、つながったのが吉祥寺に所縁のあるのグラフィックアーティスト神山隆二さん。制作を依頼し、完成した多様性を思わせるようなカラフルなビジュアルは、イベント告知はもちろん初のオリジナルグッズデザインなどでも大いに活躍しました。
新たな試みがたくさん生まれた第8回と9回。岩澤さんいわく「吉コレの実務って、ほぼ実行委員の知り合いのボランティアとかで成り立っているんです。それはつまり、変な人がいないという安心感にもつながるし、何より挑戦しやすい環境なんですよね」だそうです。イベントの回数を重ね、WEBなども整ってきたことで、近年認知度の向上を感じると、多くの実行委員が話します。出店する側にとっても「あのイベントに出られるんだね」という、そろそろある種のブランドのようなものができてきているとも言えそうです。コロナが5類に移行する少し前のタイミング。いくつかのイベントが復活の兆しを見せていくなかで、吉コレも満を持して3年ぶりに開催されました。そしてこのタイミングで、吉コレはまた新たな顔を見せることになりました。それが、初の2日間開催です。ほかにも会場を初の井の頭公園へと集約した開催や秋開催など、まさに初モノ尽くし。その理由について、この年から実行委員長となった岩澤勝さんはアウトドア系の出店者の方々は以前から「1日ではもったいない!」と声を上げていたのです。秋であれば2日間公園を使うことができたことと、ファッションショーは公園の舞台でもできるので、思い切って決断しました。あと、2箇所で2日間だと単純に運営スタッフの体がもちませんから(笑)」と話します。
岩澤さんが心がけていたのは、会場をひとつに減らしたからには、そこでできることの最大値をめざそうということでした。今までやろうとしてできていなかったキッチンカーの導入も、この年が初めて。物販ができるということも公園開催の強みで、駅前開催のためこれまで売ることのできなかったファッション系の出店者にもメリットをもたらしました。
同時に、力を入れたのがWEB施策を中心とした告知です。
吉コレ第10回から実行委員長を務める野口亮司さんに協力を仰いだところから始めました。野口さんはWEB制作事業を手がける会社を経営しており、まさにうってつけの人材。ホームページの活用、アーカイブ化、WEBメディアでのイベント告知、SNS強化などさまざまな方向からアプローチされました。「告知の際、インパクトのあるメインビジュアルが必要だよね」と言う話になり、野口さんはWEB制作事業を手がける会社を経営しており、まさにうってつけの人材。ホームページの活用、アーカイブ化、WEBメディアでのイベント告知、SNS強化などさまざまな方向からアプローチされました。「告知の際、インパクトのあるメインビジュアルが必要だよね」と言う話になり、つながったのが吉祥寺に所縁のあるのグラフィックアーティスト神山隆二さん。制作を依頼し、完成した多様性を思わせるようなカラフルなビジュアルは、イベント告知はもちろん初のオリジナルグッズデザインなどでも大いに活躍しました。
新たな試みがたくさん生まれた第8回と9回。岩澤さんいわく「吉コレの実務って、ほぼ実行委員の知り合いのボランティアとかで成り立っているんです。それはつまり、変な人がいないという安心感にもつながるし、何より挑戦しやすい環境なんですよね」だそうです。イベントの回数を重ね、WEBなども整ってきたことで、近年認知度の向上を感じると、多くの実行委員が話します。出店する側にとっても「あのイベントに出られるんだね」という、そろそろある種のブランドのようなものができてきているとも言えそうです。 -
スタートアップな街「吉祥寺」にぴったりのイベント。
そもそも自分が吉コレについて何も知らない。野口さんの実行委員長としてのキャリアは、そんな危機感からスタートしました。実行委員の内外を問わず調べていくと、人によって吉コレのイメージが違っていることに気づきました。ある人にとってはファッションショー、またある人にとってはアウトドアイベント、というように。第10回という節目での大役を担った野口さんは、最初の仕事に「吉コレの再定義」を掲げました。吉コレの趣旨をきちんと発信することで、出店者も来場者も、皆が同じ方向を向いて楽しめるようにすること。そして、多くの人がこの先もずっと楽しみ続けられるイベントにしていくことが目的とされました。
初代の実行委員長である勝俣さんに話を聞いた野口さんは、そこで「吉コレって、スタートアップの交流イベントそのものだ」と思ったそうです。熱量を持った人たちがアイデアをつなぎ合わせて新しい何かが生まれたり、思いもよらない発見につながったり。吉コレとは、そんな刺激的でワクワクするイベントだったのかと再認識したという野口さん。それに吉祥寺は、もともとは何もなかった荒地を開墾して拓いた街。今でこそ全国で見られるコミュニティバスやコミュニティセンターは、武蔵野市が全国で最初に導入したことからもわかるように、この街には創業精神が根付いています。言われてみれば、吉コレをスタートアップの祭典と考えるのは、とても理にかなっています。
そこで野口さんがひとつの理想として掲げたのが「パークディア」という言葉。パークとアイデアから成る造語で、野口さんがしてくれた砂場の話が面白い。「子どもの頃の砂場遊び。こっちで山を作っていると、あっちで作っていた川がつながって、気づくと一緒になって楽しんでいた、なんて経験ありませんか?僕は吉コレが、まさにそんな砂場遊びのような場になってくれたらいいなぁと思っています」とのこと。出店者は、来場者へのPRはもとより、横のつながりができることで新たなコラボレーションなども期待できる。来場者は、熱意ある出店者の魅力的な商品やサービスにふれ、ほかにはない体験ができる。「最終的には、吉コレならではの商品、サービス、体験が発信される馬になってほしいし、そんな馬づくりの手伝いができるのであればうれしいです」とは、野口さんの自身への期待も込めたメッセージ。これからはたして、どんな「いい兆し」が訪れるのでしょうか。ぜひ今年も、吉コレにご期待ください。
そもそも自分が吉コレについて何も知らない。野口さんの実行委員長としてのキャリアは、そんな危機感からスタートしました。実行委員の内外を問わず調べていくと、人によって吉コレのイメージが違っていることに気づきました。ある人にとってはファッションショー、またある人にとってはアウトドアイベント、というように。第10回という節目での大役を担った野口さんは、最初の仕事に「吉コレの再定義」を掲げました。吉コレの趣旨をきちんと発信することで、出店者も来場者も、皆が同じ方向を向いて楽しめるようにすること。そして、多くの人がこの先もずっと楽しみ続けられるイベントにしていくことが目的とされました。
初代の実行委員長である勝俣さんに話を聞いた野口さんは、そこで「吉コレって、スタートアップの交流イベントそのものだ」と思ったそうです。熱量を持った人たちがアイデアをつなぎ合わせて新しい何かが生まれたり、思いもよらない発見につながったり。吉コレとは、そんな刺激的でワクワクするイベントだったのかと再認識したという野口さん。それに吉祥寺は、もともとは何もなかった荒地を開墾して拓いた街。今でこそ全国で見られるコミュニティバスやコミュニティセンターは、武蔵野市が全国で最初に導入したことからもわかるように、この街には創業精神が根付いています。言われてみれば、吉コレをスタートアップの祭典と考えるのは、とても理にかなっています。
そこで野口さんがひとつの理想として掲げたのが「パークディア」という言葉。パークとアイデアから成る造語で、野口さんがしてくれた砂場の話が面白い。「子どもの頃の砂場遊び。こっちで山を作っていると、あっちで作っていた川がつながって、気づくと一緒になって楽しんでいた、なんて経験ありませんか?僕は吉コレが、まさにそんな砂場遊びのような場になってくれたらいいなぁと思っています」とのこと。出店者は、来場者へのPRはもとより、横のつながりができることで新たなコラボレーションなども期待できる。来場者は、熱意ある出店者の魅力的な商品やサービスにふれ、ほかにはない体験ができる。「最終的には、吉コレならではの商品、サービス、体験が発信される馬になってほしいし、そんな馬づくりの手伝いができるのであればうれしいです」とは、野口さんの自身への期待も込めたメッセージ。これからはたして、どんな「いい兆し」が訪れるのでしょうか。ぜひ今年も、吉コレにご期待ください。